寺田 | こんにちは。 CCS大統領選挙速報です。 本日、第7回開票が行われ、その結果、木之本桃矢さんの落選が 決まりました。 木之本桃矢さんはさらなる経済成長を狙って 雇用の拡大を掲げていました。 さて、木之本桃矢さんの 選挙事務所から中川レポータから中継が入っています。 |
モニタのスイッチが入ると、当夜の選挙事務所に入ろうとしている 中川容子が映し出される。 | |
中川 | はい、こちら木之本桃矢さんの選挙事務所です。 |
容子が事務所に入ると、そこで桃矢が待っている。 | |
中川 | 木之本桃矢さんがいました。 では、今日の開票結果について インタビューしてみます。 |
ちょうどその時、何かが容子の背後から飛び出し桃矢にしがみつく。 | |
奈久留 | と〜やく〜ん! (ぶら下がる) |
桃矢 | おい、こら! 何でおまえがここにいる? |
奈久留 | ホントは中川さんの代わりにあたしがインタビューしようと 思ったんだけど、寺田キャスターがダメって言うから。 |
桃矢 | おれは忙しいんだから、おまえはどっか行ってろよ。 |
奈久留は桃矢と容子を交互に見ると、ポンと手を叩く。 | |
奈久留 | おや? シンデレラと王子様の再会に立ち会っちゃった。 |
桃矢 | その呼び方はやめてくれ。 ていうか、何でおまえがそのこと知ってるんだよ。 |
中川 | あはは... あ、ところで... 木之本さんは選挙開始の時点では最も有力な候補だったんですよ。 だから、今回の落選は衝撃の事実でしたが。 |
奈久留 | あ、それ、あたしのせい。 桃矢くんが落選するように、毎日あたしが 投票してたから。 前回落選してヒマだから、そろそろデートの相手が ほしいなって。 |
桃矢 | なんだと?! |
奈久留 | マジなんないでよ。 冗談だってば。 |
容子 | あはは... [冷や汗] |
桃矢 | てゆーか、今の冗談に聞こえなかったぞ。 |
奈久留 | そんなこと言って、自分だってやってたクセに。 李小狼くんに 集中砲火を浴びせて落選させたの桃矢くんでしょ? |
桃矢 | そんなことやってね〜よ。 |
中川 | あの... 割り込みますが... 木之本さんは、週末に遊園地とかショッピングモールで演説を されていたそうですが... どうして、そういう場所を選んだんですか? |
桃矢 | そういう場所で遊んでいる若者たちにも政治について意識してもらいたい と思ったからです。 |
奈久留 | ホントかなぁ? その場所でさくらちゃんがデートしてたから じゃないの。 こっそり、見張るつもりで... |
桃矢 | って、バラすなよ。 |
中川 | ついに落選してしまいましたが、これからも政策をアピールしていく つもりでしょうか? それとも、数あるバイトに精を出しますか? |
桃矢 | 政策を広める一環として、バイトに戻ります。 働くと自信が持てるし、 働くことって好きなんですよ。 |
奈久留 | 妹が監視できるからね。 |
桃矢 | 秋月、かんべんしてくれよ... |
今回の開票には数えられていませんが、前回はこのような理由も投票されていました。