寺田 | こんにちは、CCS大統領選挙速報です。 今日、第6回目の開票の結果、
秋月奈久留さんの落選が決定しました。 ちょうど今、秋月奈久留さんの選挙事務所から中継が入っています。 取材は、第22話で木之本教授の助手をしていた河野光一さんです。 実は今回、秋月さんからレポーターの指名があったんです。 |
モニタが切り替わり、選挙事務所の入り口に立っている光一が映し出される。 | |
光一 | 私は今、秋月奈久留さんの選挙事務所に来ています。 これから 今日の開票についてインタビューしてみます。 |
奈久留 | あっ、河野さ〜ん。 こっちこっち。 |
奈久留は、その長身で褐色直毛のレポーターに気づくと事務所の中へ 手招きする。 | |
光一 | あ、はい、秋月さん... |
奈久留 | さ、入って、入って。 |
奈久留は光一の背中を押すようにして事務所に入れて、ソファに 案内する。 奈久留は光一の斜め前に座る。 | |
光一 | では、秋月さん、インタビューですが、まず最初に、 今回はどうして中川容子レポーターではなく、私を指名なさったんですか? |
奈久留 | 簡単なことよ。 私は選挙に落選して落ち込んでいるの。 そんなときに 女の子と話して何が面白いかしら? |
光一 | あはは... [冷や汗] その答えにはつっこまないほうがいいかも... ところで、秋月さんは娯楽施設や芸能界を強化するという独特な政策を 掲げましたが、その真意をお話し願えますか? |
奈久留 | 別に特別な話ではないですよ。 前にもお話したように、娯楽というのは 友枝共和国にとってパーペキなキーワードなの。 ラスベガスとかハリウッドを 考えてみれば私の政策は決しておかしなことではないわ。 以前、東京に カジノをつくろうなんて知事さんもいたでしょ。 |
光一 | 秋月さんの政策には多くの抵抗勢力がいたようですが。 そのような人たちは、 秋月さんがほんの気まぐれで大統領になろうとしていると言っていましたが。 |
奈久留 | んっと... 確かに、大統領になったら藤原竜也くんあたりを副大統領に、なんて
思ってたけど... まぁ、大統領の特権として... あっ、じゃなくって... あたしのことをおかしいと思っている人もいるみたいだけど、何が悪いかしら? 誰だって楽しいことが好きだし、それが国を活性化させる活力にもなるの。 でも、あたしは6回開票までは残れたんだから、あたしを支持してくれた人も 多くいたって事ですよね。 |
光一 | 今回、落選されたのは残念ですが、芸能界を強化していくという 政策をこれからも継続される予定ですか? |
奈久留 | さぁ、どうしようかな... 政治のようなおカタいことって、実は
性分じゃないのよね。 あたしってかわいいし。 それに、
あたし、人間じゃないし、政治なんて関係ないわ... って、何言ってんだろ。 あの、今のカットね。 |
光一 | あの、秋月さん... これ、生中継なんですけど。 |
今回の開票には数えられていませんが、前回はこのような理由も投票されていました。