寺田 | こんばんは。 CCS大統領選挙速報です。 本日は大統領選挙の
第5回開票が行われ、その結果、群を抜く不信任票の数で月城雪兎さんの
落選が決まりました。 さて... 月城さんの選挙事務所に中川レポータが行っています。 |
画面には、中川容子と雪兎がテーブルの前に座っている姿が映る。 テーブルには、 何百個というおにぎりの山をのせた巨大な皿が置かれている。 | |
中川 | はい、中川です。 現在、月城雪兎さんの選挙事務所に来ています。 これから、月城雪兎さんに、今回の選挙活動とか、今日の開票について インタビューしてみます。 |
雪兎はニコニコしながら、おにぎりをとってはパクパク食べている。 | |
雪兎 | ほら、このおにぎり食べてみませんか? |
中川 | え? おにぎりをですか? |
雪兎 | 何にもないけど、この海苔を巻いただけのおにぎり、おいしいよ。 |
とりあえず、手を伸ばし、容子はおにぎりを食べてみる。 | |
中川 | あ、おいしいですね! お米がふっくらとしていて、塩味が いい感じにきいてますね。 |
雪兎 | でしょ? これは、農村地区の支持者が送ってくれたお米で作った おにぎりなんですよ。 選挙演説でも申し上げたように、農業は ぼくたちの健康を作る重要な産業なんです。 |
中川 | ええ、だから... 今回、月城さんが落選されたのは残念ですよね。 このように、お米を送ってくれるなど親身に応援してくださる支持者が いながら、ここで敗退するのは悔しくありませんか? |
雪兎 | まぁ... 支持してくれる皆さんの期待にこたえられないのは残念ですけど...
ま、こんな感かな。 選挙ですからね。[あっけらかん] 他の候補者も実力のある人たちだし、誰が大統領になるかわからないですよ。 |
中川 | 農業が有望だという立場に立った政策については、今後どうですか? |
雪兎 | もちろん、この政策はさらに進めていきたいです。 それから、 誰が大統領になったとしても、第一次産業農業の重要性を理解して政治を してほしいです。 やっぱり、食糧供給をしっかりしなくちゃね。 |
中川 | 人口超過で食糧難が迫っていることとか... |
雪兎 | そう、そのとおり! ぼくは、コンビニにお昼を買いにいくたびに 食糧難のことが心配でなりません。 |
中川 | それはどういうことか説明してもらえますか? |
雪兎 | ぼくが食欲を満たすだけ食べ物を買うと、陳列棚においてあった食料が 半分くらいなくなっているんです。 つまり、コンビニなんて、たかだか 2 ∼ 3人の命しか支えられないわけですよ。 |
中川 | あの... それは必ずしも... はは... [引きつった笑い] |
山盛りにおかれていたおにぎりが、あと数個しか残っていないことを、 雪兎はやっと気づく。 | |
雪兎 | あっ、ごめん。 ぼくばかり食べていたみたいですね。 さあさあ、遠慮なさらずに食べていってくださいよ。 |
中川 | いえ... ごちそうさまです。 見てるだけで気分悪くなってきました。 うっぷ... |
今回の開票には数えられていませんが、前回はこのような理由も投票されていました。