2012年 金環日食

—太陽と月が重なる日—


壮大な天体ショーが2012年5月21日、東京で観測されました。 太陽の大部分が月によって覆い隠され、外側がリング上に残る現象、いわゆる 金環日食です。 このような太陽と月による天体現象は、カードキャプターさくら のファンにとっては 重大なイベントですね。(^^; まぁ、とにかく、 金環日食は下のイラストのように太陽と月と地球が一直線上に 並んだ時に起きる現象で、皆既日食に似ています。 ただし、月までの距離が 皆既日食と金環日食を分けます。 今回は月までの距離が遠かったので、 月の見かけの大きさが太陽より小さく、太陽を完全に隠すことができず、 太陽の外側がリング状に残ったということです。


図: 金環日食が起きるしくみ

太陽と月と地球が、上の図のような関係を満たしたとしても、 金環日食は地球上の狭い地域でしか見ることができません。 図に示すように、地球上の濃いグレーの狭いエリアが金環日食を見られる 地域、薄いグレーのエリアが部分日食を見られる地域ということになります。 つまり、5月21日にその幸運な狭い地域の中に東京が含まれ、金環日食が 観測できたってことですね。

東京で観測された金環日食は下の写真のような具合に進行して行きました。 これは、決してさくらちゃんに課題を与えるためにエリオルくんが 魔法を使っているわけではありません。(^^; 自然現象です。 朝6:30頃から太陽が欠けはじめ、徐々にその姿を削り取られながら、 1時間後には外側をリング状に残す形状に変化しました。


06:37 JST

07:09 JST

07:28 JST

07:34 JST

皆既日食の印象が強いせいか、金環日食の時も空が真っ暗になると 思っている方が多くいるかも知れません。でも、太陽の大部分が隠されても 太陽は依然と明るいままでした。 しかし、実際のところ、 金環日食の前 (左) と金環日食の間 (右) のように写真を比較すると、 空が多少暗くなっていることがわかります。それでも、十分に周りが 見える明るさのままでした。

さて、金環日食はめったに見ることのできない天体現象で、 東京で観測できた前回の現象は173年前、そして、次に東京で 観測できるのは300年後だそうです。

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