はじめに

この作品の原案を思いついたのはかな〜り昔、カードキャプターさくらが 始まるよりも前です。その作品を以前からCCSのファンフィクションとして アレンジできないかをずっと考えていました。 当初、主人公の有賀光子をさくらちゃんに置き換えてと考えたのですが、 とにかく、光子は美少女であってもどちらかと言うと身勝手な性格で さくらになりえない。 そこで思い切って、サブキャラをさくらちゃんや 小狼くんにしようというのが本作品です。しかも、魔術と科学のコラボレーション、 さくらちゃんの年齢を一気に21歳に... CCSのファンフィクションとしては冒険です。 とりあえず、本作品をお楽しみいただけると幸いです。

-Yuki Neco

まじかる科学探偵団

作者: Yuki Neco

序章

二十歳の大学生、有賀光子は最近、身の回りで起こる複数の出来事について考えをめぐらせていた。ため息をつきながら、「とても奇妙だと思う。すべてが関連したひとつなのか、単なる偶然なのかわからないけど。」 その淡い栗色の長い直毛の女子学生は星和大学で物理学を学ぶ二年生で、人から美人とかかわいいとか言われる類の容姿である。数週間前に、これまで量子力学を教えていた老教授が入院し、若い講師に代わった。その若い講師は、別の大学で光子の父親の研究室で物理学を学んで博士号を取得したという。 実は、光子の父親は、テレビに出たり、著書などで一般の人々に対しても有名な物理学者だった。その父親が光子に、ちょうどそのあたりの時期に、論文を仕上げるために山ごもりをするとメールを送りつけてきた。「相変わらずね。 論文とか、執筆中の本を仕上げるときには、あたしにもお母さんにも居場所を言わずに姿をくらますんだから。」数週間前のメールを思い出し、光子は苦笑いを浮かべた。 でも、それよりも奇妙なことは... 最近、ずっと誰かに見られているような気がする。 「誰が何のために?」 彼女はつぶやいた。

どこかのイケメンが告白できずにあたしを見ていたらどうしよう。それはそれで、ステキなことだけど、逆に... 変な人が私をつけまわして嫌がらせしようとしていたら、それはすごくイヤなことだわ。 光子の心は、まったく自分勝手な感情の中で揺れ動いていた。

気のせいってことはないと思う。 最近の夜、気になって窓を開けて外を確かめると、 それと同時に、窓の下に停まっていた車が動き出して建物から離れる出来事が、 何度かあったのだ。 暗くてその車を特定することができなかったが、そんな怪しい動きを する車は毎回、同じ車だったように思えた。それを思い返すと、やっぱり誰かにつけられて 見られているのは確かなことだわ。

そのとき、その栗毛の女子学生は、二人の大学生が運営している探偵事務所らしきものの話を友達から聞いたことを思い出した。「そうだ。 大道寺さんが言ってたけど、困ったことがあれば緑ヶ丘大学にいる二人に相談するといいって。 これまでに大学内であったいくつかの事件の真相究明をして解決に導いたと言ってたな。 大道寺さんからもう少し話を聞いてみよう。」

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