はじめに

昔、さくらのご先祖様は、マーメイド・プリンセスでした。 マーメイド プリンセスが7人そろっった時、ホワイト真珠のマーメイド・プリンセスが 目覚めると言い伝えがあります。 さくらは、姉に会うことができるでしょうか。

マーメイド・プリンセス

作者: narumiko


さくらは中学生、クロウ・カードを全てさくらカードに変えてから平和な 毎日を過ごしています。 今でも、知世と同じクラスで仲良く 幸せにしています。 さくらは、小学校の頃と同じままです。 そんな さくらを地獄に連れて行く人物が現れます。 木之本家は 朝からいそがしいようです。

ケルベロス 「さくら、はよーせんと遅刻するでー」

さくら 「ふにゃ... ほえ〜! 遅刻する。」

さくらは、急いで制服に着替え、あわてて階段を下りていきました。

さくら 「おはよー」「おはよー」 (さくらのお母さんの写真にむかって。)

桃矢 「おそよー、怪獣。」

さくら 「さくら怪獣じゃないもん。 もう中学生なんだから、子供扱いしないで。」

桃矢 「いつまでたっても怪獣だな。」

さくら 「お兄ちゃん」

藤隆 「おはよー、さくらさん、桃矢くん。」

さくら 「お父さん、おはよー。」

藤隆 「ちょっといそがなきゃ、遅刻するね。」

さくら 「ほえ...? ほえー!」

さくらは急いでご飯を食べて、食器を片付けていそいで学校に 行きました。

さくら 「いってきまーす。 いそがないと遅刻しちゃう。」

歩いて5分たって学校につきました。 学校名は友枝中学校です。

さくらは、いそいで教室へ走って行きました。

さくら 「おはよー。」

利佳・千春・奈緒子 「おはよー」

知世 「おはようございます、さくらちゃん。」

さくら 「知世ちゃん、おはよー。 また、同じクラスだね。」

知世 「今年もよろしくお願いします。 さくらちゃん。」

山崎 「先生が来たよ。」

先生 「ホーム・ルームはじめるぞ。 席につけ。」

先生 「今日からお前達の担任になる寿だ。 よろしくな。」

寿先生 「それから、今日新しく転校生が来た。 さあ入ってきて。」

教室のドアは静かに開きました。

寿先生 「アメリカから来た双子のサラ・ステファニーと セーラ・ステファニーだ。 この2人は障害者だからな、気を付けてな。 サラはしゃべることができなくて、セーラは聞く力がないんだ。 親切に、 やさしくな。 席は... 木之本と大道寺の後ろが空いてるな。」

さくらは、初めて会うのに... 初めて会った気がしなかったのです。 小さい 時に会った気がしたのです。

サラ・セーラ 「よろしくお願いします。」(サラは指文字でした。)

寿先生 「1時間目は数学だ。 教科書を出して。 数学の先生は、 三浦先生だからな。 がんばれよ。」

生徒 「は〜い。」

さくら 「う〜ん... やだな〜。 自信ないよ〜。 えっ...?」

その時、さくらは何かの気配に気がついた。 その気配は、さくらよりも... クロウ・リードよりも魔力の強いものでした。

さくら 「いま... 気配がしたような...」

知世 「どうなさいましたか?」

さくら 「今ね... 魔力の気配がしたの。」

三浦先生 「こら、木之本、大道寺。 ろうかに立ってなさい。」

さくら・知世 「はーい...」

そして、昼休みまで立たされました。 足はとても痛そうです。

さくら 「中学校はたいへんだね〜。 (さくらのお腹がグ〜となりました) ほえ〜、お腹すいたよ。」

知世 「もう少しですわ。 がんばりましょうさくらちゃん。」

そこへ、寿先生が通りかかりました。

寿先生 「なんだー、木之本、大道寺まだ立ってたのかー。 もういいぞ、行ってこい。」

知世 「ありがとうございます。では、失礼します。 行きましょ、さくらちゃん。」

さくら 「ほえ〜。」

そして、学校の裏庭にいきました。そしたら、サラとセーラがいじめられている 所を見かけました。

男の子A 「おい... ちゃんとしゃべろよ。 お前もちゃんと聞いてるのかよ。 あー?」

セーラは男の子に首を絞められました。

セーラ 「うー... やめて...」

そのとき、さくらと知世がきました。

さくら 「サラさん、セーラさん、だいじょうぶ? どうしてこんなことをするの?」

その男の子は、あわてて逃げて行きました。

知世 「サラさん、サラさん、しっかりしてください。」

セーラ 「姉さん... しっかりして。 また、起こったの?」

さくら 「セーラさん、また起こったって... どうゆう事なの?」

セーラ 「説明はあとにして、だれか、先生を呼んで。」

知世はいそいで、寿先生を呼んで保健室へ連れて行きました。 サラは、 とても苦しそうでした。

さくら 「セーラさん、さっきの話なんだけど...」

セーラは静かな声で言いました。

セーラ 「姉さんはね... 小さい頃から体が弱かったの... そして、 小学校に入って姉さんは心臓病にかかったの。」

さくら 「そうだったの... ごめんね... 悪い事を思い出させて。」

セーラ 「ううん... いいのよ。」

その時サラは、目が覚めた。 とても、顔色が悪そうでした。

サラ 「ここはどこなの...?」 (指文字)

さくら 「目が覚めた? ここは保健室よ。」

セーラ 「木之本さん... サラの言ってる事分かるの?」

さくら 「うん... なんだかわからないけど... サラさんの言っている事が 分かるの。」

セーラ 「まさか... 姉さん... もしかして...」

サラ 「そうかもしれない... 家に帰ったら調べて見るよ。」 (指文字)

さくら「何のこと? ほえ?」

セーラ「ううん... なんでもないの。」

キーンコーンカーコーン。 学校のチャイムが鳴りました。 5時間目の チャイムです。

知世 「5時間目が始まりますわ。 早く行きましょ。」

さくら 「うん...」

そして、5時間目が終わりました。 ホーム・ルームが始まり、授業が 終わりました。 さくらは、知世と相談しました。

さくら 「知世ちゃん、相談していい?」

知世 「さくらちゃん... どうかなさいましたか?」

さくら 「サラさんとセーラさん... と前に会ったことがあるような 気がするの。」

知世 「疲れているんじゃないんでしょうか。 今日はゆっくり休んでください。」

さくら 「うん、そうするね。 それじゃーまた明日。」 知世 「また明日。」

さくらは、部屋で悩みました。 どうして... 初めて会った 気がしないのか。 悩んでいる間ケルベロスは心配しました。

ケルベロス 「さくら、どないしたんや。」

さくら 「今日ね... うちのクラスに転校生が来たの... アメリカから 来た双子の姉妹なの... 名前は、サラ・ステファニーと セーラ・ステファニーて名前でね... 初めて会うのに、 会った気がしないの。 そして、クロウさんよりも魔力の 気配が強かったの。」

ケルべロス 「おかしいなー。 エリオルは帰ったし、もう 何も起こらんはずや。とにかく何か起こらんように、 さくらカードはちゃんと持って行きや。」

さくら 「うん... そうする。 ねえ、ケロちゃん... このこと、 小狼くんに言ったほういいのかな?」

ケルベロス 「いいや... 小僧に知らせん方がいい。」

さくら 「どうして?」

ケルベロス 「前見たいにあいつに何かあって見い。小僧の親に うらまれてしまうで... それに、さくら一人でだいじょうぶやて。」

さくら 「そうだね... そうだよね...」

その夜、さくらはドリームのカードを使いました。 昔、母撫子は一体なにを かくしていたのか? それを、知りたかったのです。

さくら 「星の力を示す鍵よ、真の姿を我の前に示せ。 契約のもと、 さくらが命じる。 レリーズ。 ドリーム。」

さくら 「お願い。 お母さんの亡くなる前、何を隠しているのかを... サラ・セーラとの関係を教えて。」

ドリームの力で、夢見る力で夢を見ることができた。 そこは、海の深い 所にお城があった。 そのとなりは、壊れた船や沈没船が いっぱいあった。 どうやらここは、太平洋のど真中だった。 さっそく、 その城に入るとそこには、ピンク・オレンジ・ホワイト真珠の、 マーメイド・プリンセスがいた。 楽しそうに遊んで、母親が来ました。

ピンク・オレンジ・ホワイト真珠のマーメイド・プリンセス 「お母様。遊びましょ。」

と言ったその時... 爆発の音がしました。 そこには、ジェイクの姿が...

撫子「あなたが、こんな事をしたのね。」

ジェイク 「そんな事を、話してたらいなくなるぞ。」

ホワイト真珠のマーメイド 「お母様。お母様助けて...」

ピンク・オレンジ真珠のマーメイド 「お姉さま。」

その時、撫子が殺されました。

ホワイト真珠のマーメイド 「サラ・サクラ逃げてー。」

さくら 「えっ... 私の名前。」

サラ・サクラ 「お姉ちゃん。」

ホワイト真珠のマーメイド・プリンセスは、ジェイクにつかまって しまいました。 その時、撫子の残した手紙がありました。 そこには、 こう書いてありました。

「サラ・サクラあなた達は、また狙われます。 いそいで、人間界に 行って下さい。」

そして、さくらは目を覚ましました。 ドリームの力が なくなったからです。

さくら 「一体... 私には、お姉ちゃんがいたのかな?」

ケルベロス 「さくら、どないしたんや?」

さくら 「うん...。 夢を見たの。」

ケルベロス 「なんの夢を見たんや?」

さくら 「お母さんが、人魚の夢を見たの。 そして、誰かに殺されたの。 よく、覚えてないの。」

ケルベロス 「う〜ん... 予知夢かもしれへん... さくらのお母さんが人魚やったら、さくらも人魚やないか? なんか、お母さんの残した物はないんか?」

さくら 「お母さんの残した物... か。」

ケルベロス 「今日は、日曜日や部活はないやろ?」

さくら「今日はないよ。」

ケルベルス 「だったら、探すのは今日やで〜。 ワイも協力したる。」

さくら 「ケロちゃん、ありがとう。 さあ、がんばろう。」

さくらとケルベロスは物置の中を探しました。 でも、なかなか 見つかりません。 物置の中は手がかりゼロでした。

次は、お母さん (撫子) の使ってた部屋を探しました。 昔、使ってた 衣装や宝石がいっぱいありました。

さくら 「ほえ〜。 お母さんこんなに衣装や宝石があったんだね。」

ケルベロス 「関心しとる場合やない。 はよー探そうや。」

撫子の部屋はすでに物置になっていました。 箱の山、服の山が いっぱいありました。

さくら 「あったー。 あったよケロちゃん。」

ケルベロス 「中に何が入っとるねん?」

その中には、ピンクの首飾りと1枚の写真が入っていました。 その写真に 写ってたのは、ピンクの首飾りと同じ形をした女の子が8人が 写っていました。 写ってた子はピンク真珠のルチア、水色真珠のハノン、 グリーン真珠のリナ、パープル真珠のカレン、アイール真珠のノエル、 イエロー真珠のココ、オレンジ真珠のジェニー、そして、アクアレジーナ様 撫子が写っていました。

さくら 「まだ、マーメイド・プリンセスがいるのね... 仲間を見つけて、 お姉さんを見つけ出す。」

そのころ知世は、家で苺鈴とのメールのやりとりしていました。 知世は、 さくらが最近元気がない事を苺鈴に知らせました。

最近さくらちゃん元気がないんですの。
どうすれば、 元気なさくらちゃんになれるでしょう?

と苺鈴にメール送信しました。 そして、5分後、返事がきました。 メール 画面にはこう書いてありました。

そうなんだー! 最近小狼も元気がないんだ〜。
木之本さんに 会えないから小狼は、元気がないのかな?
小狼、明日日本に 行くようにお願いするね。

と書いてありました。 知世は、すぐに苺鈴にメールを送りました。

そうしてくれればさくらちゃん、喜びますわ。
けどさくらちゃんが 元気ないのは、きのうからですわ。
新しく、転校生が来てからですわ。

と送りました。 いっぽう香港にいる苺鈴は思いました。

苺鈴 「木之本さんと転校生の子と何か関係があるのかしら? しかたない... 小狼に日本に行くようにお願いしよう。」

苺鈴は、いそいで小狼の所に行ってお願いしに行きました。

苺鈴 「小狼。 小狼。」

小狼 「苺鈴? 苺鈴。 どうした?」

苺鈴 「お願いがあってきたの。」 小狼 「お願い?」 苺鈴 「日本に行って来てほしいの。 日本に行って木之本さんの所に行って。 お願い。」

小狼 「なんでいきなり... どうして、日本に行かなきゃいけないんだ。」

苺鈴 「木之本さん... 最近元気がないって... 大道寺さんが言ってたの。 だから、行って。 お願い。」

小狼 「うん... 分かった。 母上にお願いしてみる。」

苺鈴 「ありがとう、小狼。」

さっそく小狼は、母上にお願いしました。 母上に許してくれて、 日本に行くことができました。 日本に行くのは明日になりました。

苺鈴 「そうだ、大道寺さんに知らせよう。」

苺鈴は知世にメールしました。

大道寺さん、明日小狼が日本に行くことになりました。
木之本さんに言っといてください」

苺鈴 「メール送信。」

そして、知世の所にメールが来ました。

知世 「さくらちゃん、元気出してくれたらいいですけど...」

一方、さくらはさっき見つけた写真をみつめていました。

さくら 「お母さん... どうして、教えてくれなかったの。」

ケルベロス 「さくら...」

その時です。魔力の気配がしました。 それは、クロウ・リードよりも 魔力の強い者でした。

さくら 「この気配は... 私のお姉さんの気配だ...」

ケルベロス 「さくらの姉ちゃん...? なんで分かるんや、さくら?」

さくら 「きのうの夜、私ドリームのカードを使ったの。 そしたら、 太平洋の海の真ん中にいて、しばらく歩いてたら、お母さんと 三つ子のマーメイド・プリンセスがいて... 私 (3歳のさくら) がいたの。 そしたら、 一番上のお姉ちゃんがさらわれて... お母さんが殺されたの。」

ケルベロス 「そやったら、だれか巻き込まれんようにはよーいこうか。 カードキャプターの出番やでー。」

さくら 「うん。 早く行こう。 あっそうだ、知世ちゃんに知らせなきゃ」

さくらは、知世に電話をしました。

プルプル〜

知世 「はい、大道寺です。 あっさくらちゃん。」

さくら 「今、魔力の気配がしたの。 知世ちゃんは来る?」

知世 「もちろん、行きますわ。 新しいコスチュームを着ていただけるなんて... 幸せすぎますわ。」

さくら 「知世ちゃ〜ん...」

そして、魔力のした所へ行きました。 そこは、月峰神社の方からです。

さくら 「ケロちゃん... ここからだよ。 魔力の気配...」

ケルベロス 「でも、なんでや〜? エリオルは帰ったし、なにも起こらんはずや〜。」

知世 「何も起こってませんね。 さくらちゃん。 さくらちゃん...? さくらちゃん!!」

ケルベロス 「さくら、どないしたんや?」

さくら 「苦るし... い... あぁ... 歌が聞こえる... 奇妙な歌声が...」

知世 「何も聞こえませんわ...」

ケルベロス 「何でさくらだけに聞こえるんや?」

さくら 「苦しい......」

知世 「さくらちゃん。」

さくらは、その奇妙な歌声で倒れてしまいました。 ケルベロスは、 元の姿に戻って帰りました。 月峰神社の桜の木の上に2人の女の子が いました。 そこには、サラとセーラの姿でした。

サラ 「こんなに簡単にできるんだったら、ピンク真珠の マーメイド・プリンセスが捕まえられるわね、シスターセーラ。」

セーラ 「ほんとだね〜、シスターサラ。」

そうです。 今の歌はすべて、サラとセーラの歌声でした。 この子達は、 オレンジ真珠のマーメイドとホワイト真珠のマーメイドでしたが、 ジェイクに捕まり、優しい心をジャークな心にかえ、ジェイクの手下に なったのです。 昔の、姿に戻すことができるのは、アクア・レジーナしか いなかったのです。 (ホワイト真珠だけ、オレンジ真珠は昔の事を 思い出したらもどる。)

一方、さくらは自分の家で休みました。 ケルベロスは、何があったかを 聞きました。

ケルベロス 「さくら、一体何があったんや?」

すると、さくらは震えるようにいいました。

さくら 「月峰神社にきて... 歌が聞こえたの。 その歌を聞いてたら、 苦しくなってきて... 気がついたら、ここで寝ていたの。」

さくら 「知世ちゃんは?」

ケルベロス 「もう家に帰ったでー。 さくらにしか聞こえん歌... さくらに関係ある人物やな〜。 やっぱり、小僧を呼んだほうがええかもなー。 さくら、小僧の電話番号わかるか?」

さくら 「うん。 知ってるよ。 小狼くんに電話してどうするの、ケロちゃん?」

ケルべロス 「小僧に今すぐ日本に来てもらうんや。 さくらを 守ってくれるのは小僧しかおらへんからなー。」

さくら 「うん... 分かった。 じゃあケロちゃんが電話して。」

ケルベロス 「よっしゃー、えーと...」

ピピピピポポピ... プルプル...

一方、李家... 小狼は、星空を眺めていました。

小狼 「さくら...」

プルプループルプル 電話が鳴りました。

小狼 「はい、李です。 なんだ、ケルベロスか。」

ケルベロス 「なんだとはないやろー、て、けんかしとる場合やない。 頼みがあるんや。」

その時、さくらの耳にまたあの歌が聞こえました。 さくらは、苦しそうでした。

ケルベロス 「さっさくら、さくらしっかりせい... さくら。」

さくら 「う... 苦しい...」

小狼 「さくら... どうしたんだー。 返事しろー。 さくら... ケルベロス、今すぐそっちに行くまってろ。」

ケルベロス 「わかったでー。 わけは、あとや。」

小狼 「あー。その間、さくらをたのむぞ。」

ケルベロス 「わかった。」

小狼は、すぐに日本へむかいました。 6時間後、やっと日本に 着きました。 小狼は、さくらの家に行きました。

小狼 「さくらー。 ケルベロス、さくらは...」

ケルベロス 「それが... わいが、電話しよった間にまた起こった みたいや。」

小狼 「またって... その前も起こったのか。」

ケルベロス 「あぁ... さくらにしか聞こえん歌がな...」

小狼 「説明しろ。 一体何があったんだ。」

ケルベロス 「実は、7時間前のことや。 月峰神社の方に強い魔力の 気配がしたんや。 来たときは何も起こってなくて、まぁ一安心し てふりむいたら... さくらは、倒れていた。 てことや。」

小狼 「......」

ケルベロス 「何か、心辺りがあるんか?」

小狼 「9年前... 俺が3歳の頃だった。 その時、俺は船で 遊んでいた。 そのとき、岩陰に人魚がいた。」

ケルベロス 「何色や... 何色の真珠やったか。」

小狼 「何色かは覚えていない... けど、髪は結んでいた。 二つ結びの長い髪の...」

その時さくらは、目を覚ました。

さくら 「ここは... 私一体...」

小狼 「目を覚ましたか。 よかった、無事で。」

さくら 「小狼くん。 どうしてここに...?」

ケルベロス 「わいが呼んだんや。 さくらが倒れたから心配してきたんや。」

さくら 「ありがとう。 心配してくれて... あー!」

ケルベロス 「どないしたんや?」

さくら 「ない... 写真とネックレスがない。」

ケルベロス 「今日、見つけたやつか? それが無くなった。 誰がや?」

その時、女の子の笑い声が聞こえました。 その、女の子はセーラでした。

セーラ 「返してほしいなら来るがよい。」

ケルベロス 「さくら、行くで。」

さくら 「うん。知世ちゃんに電話するよ。」

小狼 「俺も行く...」

さくら 「小狼くん... だって。」

小狼 「俺も行く。 俺、あいつに話したいことがある。 だから...」

さくら 「いいわよ。 行くなら準備して。 ピポパピ... あ、知世ちゃん、あのね... 今からサラたちと戦うんだけど... 知世ちゃんも行く?」

知世 「もちろん... 行かせて下さい。 また新しいコスチュームが できましたの。 これを着てがんばって下さい。」

さくら 「うん... がんばるよ。 じゃあペンギン公園でね。」

さくらは、ペンギン公園で知世の作ったコスチュームをきました。

知世 「その洋服は、電気を通さなくてじょうぶでできています。」

さくら 「どこにいるの? 出てきなさい。」

セーラ 「わたしの歌を聞きたいのなら、きかせてあげるわ。 イッツ・ショータイム ボンジカータイムさあはーじまるー。 うつーくしく それでいこおう。 ボンジカータイムさあはーじまる。 うつーくしくやみのーちからー。」

さくら 「うー... 苦しい... 助けて...」

その時、アクア・レジーナ様が現れました。

「さくら、歌いなさい。 真珠がなくても歌えるはずです。 さあ。」

さくら 「そうよ... 他のみんなが捕まっているのよ。 たとえ、 捕まっても歌を歌うことができる。 歌ってみるよ。」

さくらに勇気がわいてきました。

「なないろのーかーぜにふかーれてー
とおいーみーさきをめーざしてーてたー。
よあけーまえーきーこえたメーロディー
それはーとーてもーなつかしいーうたー
ひがしのーそらへとーはばたくーとりーたちー
さあー たからじーまにむけるーちかみちー
ななつのうみのーらーくえん
あらしのよるのーあーとにはーあいをつたえるーためー いのちはーまたうーまれるー
ななつのうみのーメーロディアーー
だれもがいつかーあー そこをーたびだつーひさにーえとー
わたしはーわーすれなーいー」

その歌を聞いたセーラは、昔の事を思い出しました。 セーラは、自分が 何をしているのかよく、考えました。 セーラは、泣きました。

セーラ 「私は... 何をしているの...? 七色の真珠を 集めるのに... さくらちゃん... ごめんなさい。」

その時、セーラの黒い髪がいつの間にか、美しいオレンジの髪に 変わりました。

さくら 「セーラの髪が変わった。」

セーラ 「私たちの目的は七つの真珠を集め、ホワイト真珠のマーメイドを 目覚める事。」

さくら 「そうだったの。 私こそごめんね。 何も力に慣れなくて。」

セーラ 「ううん... あとは、姉さんを元の姿に戻す。 けど、そのためにはアクア・レジーナ様を呼ばなくては...」

さくら 「できるよー。 みんなを助けよう。 ケロちゃんも協力してくれる?」

ケルベロス 「当たり前よ。 わいらは、仲良しなんやから。」

小狼 「俺も...」

さくら 「ケロちゃん... 小狼くんありがとう。」

セーラ 「あっ、一つ言い忘れたけど私はセーラじゃないの。 私の本当の名前はサラ。 姉さんの名前はナナて言うの。」

さくら 「ナナって... ホワイト真珠のマーメイド・プリンセス? でも、今は眠ってるって...」

サラ 「今の心は、ジャークな心... 優しい心は、どこかに眠ってる。」

小狼 「ナナって...」

ケルベロス 「小僧... 会ったことがあるんか? まさか、9年前会った マ−メイドって...」

小狼 「ああ、思い出した。 あいつは、俺の命の恩人だ。」

さくら 「小狼くん... 姉さんの事知ってたの? 会った事あるの?」

小狼 「俺が3歳の時、父上といっしょに船に乗った。 ところが、 いきなり強い台風が来て沈没船といっしょに父上がいて亡くなった。 俺が気づいた時は近くの砂浜にいた。 その時、白い人魚が岩の上で 歌っていた。 まるで、慰めてくれるように。」

さくら 「そうだったの... 全然気づかなかった...」

サラ 「さくら... これ・・ あなたの真珠よ。 それを絶対に無く さないで。 これを着けたら変身できるから。 さあ早く行きましょう。」

さくら 「うん... みんな行こう。」

知世 「えぇ。」

サラが案内したのは海、つまり海底でした。 この、海底にナナがいるのです。

サラ 「ここからは、マーメイドつまり人魚しか行く事ができません。 みなさんはここに残ってください。」

ケルベロス 「う〜しゃーない、ここでまっとるで。」

知世 「残念ですわ。 さくらちゃんの活躍を、ビデオで撮れないなんて... でもさくらちゃんがんばってください。」

さくら 「うん。絶対帰ってくるよ。 このコスチュームと。」

サラ 「じゃあ、いってきますね。 オレンジ・パールボイス。」

さくら「ピンク・パールボイス。」

さくらとサラはマーメイドに変身しました。

ケルベロス 「さくらが... マーメイドになった。」

サラ 「今から姉さんを助けに行きます。 待っててください。」

サラと、さくらは海底へ向かいました。 海底にはナナの城がありました。

さくら 「そこに姉さんがいるのね。」

サラ 「えぇジェイクにつかまってから、ずっとここに住んでたの。 さくら、姉さんを助けてあげて。」

さくら 「分かった。 できるだけがんばる。」

いっぽうナナは、さくら達が来ていることを知っていました。

ナナ 「ふふふ... どこからでもかかってきなさい。」

さくら達はナナの城に入る事ができました。

そこには、ガラスの中に入ってるのは水色真珠、グリーン真珠、パープル真珠、 アイール真珠、イエロー真珠がいました。

サラ 「さくら、あなたクロウ・カード持ってる?」

さくら 「ええ、持ってるわ」

サラ 「ソードのカード使えばこのガラスが破れる。」

さくら 「うん、やってみるよ。 星の力を示すカギよ。 真の姿を我の前に示せ。契約のもと、さくらが命じる。レリーズ。 ソード。 えーい!」

さくらは、ソードでガラスを破る事ができました。

さくら 「ハノン、リナ、カレン、ノエル、ココ。」

ハノン 「あなたは?」

さくら 「ルチアの子供さくらよ。」

リナ 「みんな無事か。」

マーメイド 「ええ」

サラ 「みんなナナを目覚めさせよう。 それが私達の願だったじゃない。」

ハノン 「そうよ。 みんなで力を合わせて夢を叶えよう。」

マーメイド 「おおー。」

ナナ 「私に何をさせるき?」

歩きながらナナがきました。

サラ 「姉さん、元の優しい姉さんに戻って。」

ナナ 「いやよ。 みんな私のこと探してくれなかったじゃ ない。 この9年間、一人ぼっちだったの。 いつも...」

ナナの目には涙があふれていました。 さくらは、ナナのところに 行きました。

さくら 「過去は変えることができないけど未来はあなたの前にある。 みんなの所に行けば未来が開く。」

ナナ 「さくら... サラ... ごめんなさい...」

その時、アクア・レジーナ様が現れました。

アクア・レジーナ 「ナナ、あなたを、元の姿に戻しましょう。」

おわり

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