51. さくらと大きなぬいぐるみ

さくらは校庭で先日買ったぬいぐるみセットでぬいぐるみを作っているが、どんなにやっても、 クマというよりもケロちゃんになってしまう。 さくらはクマを置いて観月先生に手紙を 書いていると、エリオルがやってくる。 エリオルは、クマの耳を小さくして頭の上の方に おけばいい、とアドバイスし、さくらの代わりに耳のところの糸を抜いてくれた。 ぬいぐるみも仕上がり、さくらはエリオルに感謝する。

その時小狼も自分が作ったクマのぬいぐるみを持っていた。 実はあの日、小狼も、ぬいぐるみキットを買っていたのだ。 その時、腕いっぱいにパンを抱えた雪兎が現れ、二人で一緒に昼食を食べることになる。 雪兎がクマのぬいぐるみのことを話したとたんに、小狼はさくらの笑顔を思い出し走り去る。 走る途中で小狼は、ぬいぐるみを抱えたさくらを見かけて、顔は真っ赤になり、 雪兎と会った時のように心臓が高鳴るのを感じる。 雪兎はユエの姿になって小狼に追いつき、 小狼の雪兎に対する感情は、雪兎から発する月の魔力に惑わされているからだと教える。

その日の夜、さくらはできたばかりのぬいぐるみをわたすために、雪兎の家の前に来ていた。 さくらは知世が作った洋服を着て、雪兎にプレゼントするシーンを撮ろうと 知世はカメラを構えている。 さくらが心の準備をしないうちに、ケロは玄関のチャイムを鳴らす。 雪兎が玄関に出てくると、さくらはぬいぐるみを手渡し、雪兎は喜んでくれた。 次の瞬間、さくらとケロはクロウ・リードの気配を感じ、ぬいぐるみが恐竜のような大きさになり、 さくらに向かって手をたたきつけてくる。 すぐさま、雪兎はユエに変身し、 さくらを抱えてクマの攻撃から逃れる。 ユエはクマに向かって結晶を撃って攻撃するが、 クマはその攻撃をブロックする。 ユエは力つきて、さくらと一緒に落下するが、 ケロは真の姿に戻り、背中で二人を受け止める。

さくらはジャンプのカードをさくらカードに変換し、クマから逃げると、 クマは途中にある雪兎の家の一部を破壊する。 ケロは、クマのぬいぐるみを操る力の源を探すように、さくらに指示する。 さくらは、クマの右耳の中に力の源があることがわかったが、 耳を切り落とそうと飛び上がると、クマはさくらを屋根の上にたたきつける。 さくらは杖に翼をはやさないようにしてフライを変換し泣けrばならない。 そうしなければ、同時にソードを使えないからだ。 フライを変換すると、さくらの背中に翼が生えた。 さくらは飛び上がり、クマが腕で攻撃するのをよけながら、クマの耳を切り落とす。 すると、ぬいぐるみはもとの大きさに戻り、さくらは耳から飛び出しが紙きれをとる。 その紙きれを見たさくらは、なんだかわけがわからなくなった。 そこに描かれていたのは、クロウカードの魔法陣だったからだ。


52. さくらのひつじ注意報?!


さくらは、カードをさくらカードに変換するのに力を使い切っているので、 最近はずっと眠そうにしている。 授業中も、教科書に載っているヒツジの絵を見ただけで、 居眠りしてしまった。 休み時間、知世は、さくらと小狼の二人に、 母親の会社で作ったケータイ電話の試作機を貸してあげる。 これからは不思議なことが起きたら小狼に電話できると言って、さくらは微笑み、 それを見た小狼は赤面する。 その時、雪兎は疲れた表情をしているので、 桃矢が重要なことを言いにやってくる。 しかし、樹の上にいた奈久留が現れ、雪兎が真実を知らないように妨害する。

その日の夕方、雪兎が桃矢の本を返しにやってくるが、桃矢はバイトに行っていた。 すると、好きとはユエに変身し、ケロと話をして、さくらから十分な力を引き出すことが できないので、ユエが消えてしまうかもしれないと言っている。 ユエは力を引き出す別のあてはあるが、雪兎がまったくそれに気づいていない。

雪兎が帰ると、小狼がさくらに電話してきて、ペンギン公園の様子がおかしいと言っている。 さくらは知世に電話し、知世の作ったバトルコスチュームを着るハメに。 ヒツジをモチーフにしたコスチュームだった。 公園のペンギン大王の滑り台が横にずらされてて、滑り台があった位置には、 巨大な穴があいていた。 さくらはフライを使って穴に入っていくが、 一緒について来ていたケロが、見えない壁に遮られる。 小狼が雷の魔法を使っても、ケロが火を吐いても、二人ともその障壁を破ることができない。 真っ暗な穴に独りでいることにさくらが気づくと、何かがさくらの上に落ちてきた。 教科書の挿絵にそっくりだヒツジのぬいぐるみだった。 ぬいぐるみはとてもたくさん降ってきて、さくらは中に埋まってしまう。 さくらはどのカードを使ったらいいかを考え、思いついたのは、イレーズの カードをさくらカードに変換することだった。 その作戦はうまくいき、さくらは穴の外に出ることができた。 さらに、知世の提案で、さくらはパワーのカードを使ってペンギン大王の滑り台を 元に位置に戻すことに。 恥ずかしいので、さくらは、小狼とケロに後ろを向かせて滑り台をもとに戻す。 それが終わると、さくらは疲れて眠ってしまう。 木の陰で、これからさらに面白くなりそうだと期待を抱きながら、 エリオルがほくそ笑んでいた。


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53. さくらとパニック自転車

さくらは庭を掃きながら、とても眠くなっていた。 その時、買い物帰りのエリオルがやってきて、 庭の掃除をを手伝ってくれる。 エリオルは、自転車を移動するフリをして、自転車に魔力を注ぎ込む。 気配を感じたさくらはすり替えってエリオルを見るが、エリオルはにっこりと微笑み、 さくらはエリオルを疑うことすらしない。

夕食を食べている時でさえ、さくらが眠りそうになっているので、藤隆はさくらを心配している。 その時、桃矢がバイトに必要なものを取りに帰ってきた。 桃矢は自転車に仕掛けられた邪悪な気配に気づき、自転車に触らないように さくらに言って出かけた。 夕食後、藤隆も仕事があるので大学に出かけた。

部屋に戻ると、さくらは疲れたようにベッドに倒れる。 それは、 さくらがカードをさくらカードに変換するのに大きな力が必要だからだ、とケロは言った。 カードを触ってみると、さくらカードに元気があるのに、 クロウカードは冷たくて元気がないので驚いてしまう。 ケロが言うには、カードの主の魔力はカードにとってはご飯で、さくらが主となった今、 さくらカードに変換しなければ、カードはさくらから魔力をもらうことができない。 もし、手遅れになれば、カードは力のないただのカードになってしまうと、 ケロは説明した。 それで、さくらは一気にカードを変換しようと試み、目を回して倒れる。 変換された7枚のカードはさくらを取り囲むが、目的もなく召喚されたため、 ダッシュのカードは混乱してしまった。 取り乱したダッシュのカードは窓の外に出て、 桃矢の自転車に乗り移ると、走り去ってしまう。

さくらとケロはダッシュを追いかけるが、ウィンディを使ってもダッシュに追いつくことはできない。 ローラーブレードで自転車を追いながら、さくらは知世に電話をするが、留守電になっていたため、 メッセージを残しておいた。 次に小狼に電話して、逃げ出したカードを捕まえるのに 力を貸してほしいと言った。 電話しているうちにダッシュを見失い、場所を確かめるためにジャンプのカードを使った。 自転車が図書館の壁を上ると、さくらは自転車に向かってジャンプするが届かない。 間一髪、小狼が風の魔法で、落下するさくらを受け止めてくれる。 小狼は雷の魔法でダッシュに攻撃するが、ダッシュは右左によけて攻撃をかわす。 ダッシュは混乱しているだけだと言って、さくらは小狼を止める。 ケロが止めるにもかかわらず、さくらはループのカードを変換すると、 取り乱したダッシュのカードはどんなには知ってもその場を離れることができずに、 さくらの目の前に戻ってきてしまう。 ダッシュが自転車から飛び出すと、さくらはウィンディでダッシュを捕まえる。 さくらがダッシュを抱きしめて落ち着かせると、ダッシュは自分からカードに戻った。 この事件から学んださくらは、カードを使う必要がある時だけ、 一枚ずつカードを変換することを約束する。 安心したさくらは、崩れるように、その場で眠ってしまう。 その後になってやっと知世がビデオカメラとバトルコスチュームをもって現れるが、 すっかり遅くなったことを後悔する結果となった。 ちょうどその時、事の一部始終を見ていたエリオルが、樹の上に隠れていた。

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54. さくらと思い出のカレンダー

さくらは朝食を作って盛りつけをすると、階段を上って、桃矢と藤隆を呼びに行く。 さくらが藤隆の部屋のドアを開けると、藤隆は撫子が持ち歩いていたカレンダーを見ていた。 さくらはそのカレンダーをもらってもいいか尋ねると、藤隆はカレンダーをくれた。 朝食の間、家族の誕生日が書き込まれた撫子のカレンダーを見て、さくらは嬉しそう。

音楽室で桃矢は、小さかった頃、撫子と一緒にオルガンの練習をしていた時のことを思い出す。 その想いに浸って、桃矢は撫子が作曲した曲をピアノで弾いてみる。 その時、音楽室に雪兎が入ってきて、きれいな曲だと言って、その曲をほめたたえる。 桃矢が雪兎に大切なことをうち明けようとした瞬間、窓から奈久留が乱入し、 その告白を妨害する。 ちょうどその時、カレンダをチェックしていたさくらは、 その日がひいおじいさんの誕生日であることを知る。 帰宅するやいなや、 ひいおじいさんのことを藤隆に訊くと、ひいおじいさんは元気に暮らしているを教えてくれた。 しかし、藤隆は、ひいおじいさんが自分のことを、撫子をさらった悪い人だと思いこんでいたので、 さくらは力一杯否定する。 そのこともあって、さくらは、撫子がやっていたように、 ひいおじいさんの誕生プレゼントを手作りして、撫子が藤隆と結婚して、 子供達に囲まれてどれだけ幸せだったか知ってもらおうと決心する。

さくらは眼鏡ケースを縫って、暗くなった頃に完成した。 その時、桃矢が帰ってきたので、 さくらは桃矢に撫子が作曲した曲をオルガンで弾いてテープに録音するようにお願いする。 つづいて、自分の部屋に駆け上がったさくらは、 なでしこの花を出すためにフラワーのカードを変換してもいいか、ケロに訊いてみる。 さくらが本気でカードを使おうと思っているから、大丈夫だとケロは言ってくれた。 それで、さくらはフラワーを変換して花を出す。 藤隆は園美を呼びだし、花と眼鏡ケースと曲を録音したカセットと、 家族に囲まれて撫子がどれだけ幸せだったかをさくらが綴った手紙を園美にわたし、 お願いをしてみた。 園美は、その日のうちにひいおじいさんにわたしてくれることを約束した。

次の日の朝、園美は藤隆を公園に呼び出すと、ベンチにはひいおじいさん、真嬉が座っていた。 真嬉はプレゼントに対して感謝し、撫子が藤隆と結婚して幸せだったと認めてくれた。 真嬉は涙を流しながら、藤隆がどれほど立派な男かわかっていたのに、 撫子が結婚してしまう寂しさから意固地になっていたことを認めてくれた。 さくらが帰ってくると、藤隆はひいおじいさんがプレゼントを気に入ってくれて、 さくらと桃矢にお礼の贈り物をしてくれたことを教えてくれた。 包みを解いてみると、中にはかわいいドレスが入っていた。 さっそく着てみると、さくらにとっても似合っていた。

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