40. さくらと夢の中のさくら

さくらと知世と小狼と苺鈴は街に買い物に来ている。 日本に来て初めて友枝町以外の場所に来た苺鈴ははしゃぎまわっている。 一方、知世は町中を歩くさくらの撮影ばかりしている。

ゲームセンターで、ケロはモグラたたきゲームがやりたいと言う。 さくらがそれを沈めようとすると、ケロは自分の代わり、さくらにゲームをやってくれとお願いする。 それで、さくらが台の中央に立ち、おもちゃのハンマーを持ってゲームを始める。 まわりから頭を出すモグラにさくらが混乱していると、苺鈴が台の上に上がり、さくらを手伝う。 ビデを撮影をしている知世は、自分が作ったバトルコスチュームを着た何十人ものさくらに囲まれ、恍惚感に浸るが、苺鈴のピコピコ ハンマーでたたかれて現実に戻る。

続いて、さくらたちは恋愛映画を見ている。 女の子三人は、長い航海から戻った男の人が珊瑚でできた指輪を恋人にわたすラストシーンに感激している。 ところが、さくらの顔を見ててれた小狼は廊下に出が、 なぜか扉の向こうにも客席があり、同じような映画が上映されている。 そこに映っていたのは、さくらにクロウカードをわたす小狼。 そのシーンに唖然としていると、ドアが開いて小狼にぶち当たり、小狼は現実に戻る。

苺鈴が言ってみたいというので、みんなで東京タワーに行く。 さくらがタワーに入ると、不思議な気配がしたが、みんなは展望台へのエレベータに乗り込む。 不思議なことに、展望台には他に誰もいない。 さらに驚くことに、その日、サッカーの試合があるはずの桃矢と雪兎がそこでバイトをしているし、 ケロを見ても、二人はまったく驚かない。 さくらは突然、暗闇の中に突き落とされ、気づくと展望台に一人で立っていた。 窓の外を見ると、ビルの上にもう一人のさくらが立っていて、タワーの上には観月先生が。 すっかり訳がわからなくなって、さくらの目から涙が落ちる。 すると、もう一人のさくらが窓の外で励ましてくれる。

さくらが意識を取り戻すと、タイムのカードで時間を止めた小狼が、さくらがドリームのカードを封印するのを待っていた。 封印すると、ドリームのカードは小狼の手元に飛ぶ。 実は、タワーに入った瞬間、さくらはドリームのカードを踏んで気を失い、ドリームのカードによって夢を見ていた。 ドリームは、ただの夢ではなく、予知夢を見せるとケロは注釈する。


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41. さくらと小狼と砂の海

さくらのクラスは学芸会で 「眠れる銛の美女」 の劇をすることになった。 配役は、観月先生が作ったあみだくじで決めることにした。 あみだくじの結果、さくらは王子様役に、そして、小狼はお姫様役に。 さくらの衣装を作りたくてしょうがない知世は、衣装係りをかって出ることに。

台詞を練習していると、さくらは、木の枝に座って台詞の練習をしている小狼を見つける。 二人とも、これまで、主要な役をやったことがないので緊張している。 その時、雪兎がやってきて、おやつをわけてくれる。 話の中で、雪兎が学芸会を見たいというので、さくらと小狼は早朝練習することにする。

目覚まし時計3つを使って起きたさくらが、ダイニングに降りていくと、桃矢が朝食を作ってくれていた。 桃矢は、以前、さくらが病気だった時のことを言いかけるが、途中でごまかす。 朝食を食べるとすぐ、さくらは学校に行く。 月峰神社をすぎたところで、奇妙な気配がさくらの後をつけていく。 さくらと小狼は、ちょうど、靴箱のところで出会う。 天気がいいので、二人は外で練習することにする。

ラストシーンを練習していると、まわりの地面が、突然、蟻地獄のように渦を巻き始める。 二人はフライで飛び、どんなに早く逃げても、砂のつぶてを発射して二人を攻撃してくる。 砂の攻撃が運動場に落ちると、運動場全体が砂の渦に変わり、フライで飛ぶ二人をめがけて砂の攻撃が続く。 サンドのカードの仕業だった。 攻撃をよけるうちに、小狼は振り落とされ砂の渦の中へ。 小狼はウォーティを使って砂全体に水をかけるように指示する。 さくらがウォーティを使い、小狼はフリーズで泥流を凍らせ、さくらはようやく、サンドのカードを封印する。 封印されたカードは飛んでいき、さくらと小狼の間にとどまる。 捕まえ方を考えてくれたからと言って、さくらはサンドのカードを小狼に譲る。


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42. さくらのまっくら学芸会

友枝小学校の学芸会が開催され、さくらのクラスは 「眠れる森の美女」 の劇をすることに。 みんなはそれぞれ、衣装をまとい、さくらと小狼は知世が衣装を持ってくるのを待っている。 実のところ、知世は二日間も徹夜をして衣装を仕上げて持ってきてくれた。 王子様の姿に扮したさくらはカッコよく、みんなが歓声を浴びせる。 お姫様役の小狼もかわいく仕上がったが、小狼はそれが気に入らない。 そこで、知世は、雪兎が劇を楽しみに見に来てくれていることを話して、小狼をその気にさせる。

さくらのクラスの演劇が始まり、みんなは役をうまく演じる。 特に、悪い魔女役の苺鈴は、最初、悪役をいやがっていたわりには、とてもハマり役。 残念ながら、雪兎を意識すぎた小狼は大根役者に。 その反対に、さくらは戦闘シーンで宙返りをしてみせるなど、カッコいい立ち回りぶり。

ところが、クライマックスで、みんなが闇に飲み込まれてしまう。 気づくと、さくらは一人で闇の中に立っている。 走って行けども、誰にも会わないし、どこにもぶち当たらない。 なんとなく寂しくなってくる。 この闇から逃れるには、さくらは2つの秘密に気づかなければならない。 ダークのカードの名を呼ぶと、まわりの空間が揺らいだ。 つまり、第一の秘密は解き明かされた。 しばらくして、闇の中でなにも見えないのに、自分の姿だけが見えるのか、さくらは不思議に思う。 しかし、その答えが見つからない。 闇が深まり、さくらを飲み込もうとすると、さくらは泣き出しそうになる。 さくらが 「絶対に大丈夫だよ」 と言って、自分を落ち着かせると、さくらは内部から光を発する。 暗闇でも姿が見えていたのは、さくらが内部から光っていたから。 それが答えだった。 秘密を解き明かすと、さくらの体内からライトのカードが現れ、クロウカードの封印が解かれてからずっと、さくらの心の中に住んでいたことを話す。 さらに、ライトと対であるダークのカードも現れる。 ライトとダークは、一緒に封印してくれるようにさくらに言い、さらに、さくらに主になってほしいとも言った。

さくらがカードを封印すると、すべてがもとに戻り、嬉しくなったさくらは小狼に抱きつく。 それで、劇はちょっと、メチャクチャになってしまったけど。


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43. さくらのさよなら苺鈴

香港から苺鈴のお母さんが電話してきて、苺鈴に帰るように言う。 小狼と離れたくない苺鈴にとって、絶対に聞きたくなかった電話だった。 それに対して、小狼は苺鈴のことを何とも思っていないような冷静な態度だったので、苺鈴は怒ってしまう。 二人を仲直りさせようと、さくらは突発的に苺鈴をお泊まりに誘い、苺鈴はさくらの家に来ることにする。

その晩、さくらの部屋で苺鈴は藤隆が作ったお菓子を食べて幸せ。 さくらは、小狼が苺鈴を邪魔と思ってないといって、苺鈴を元気づけようとするが、それは苺鈴もわかっている。 小狼の邪魔になるんじゃないかって心配していたのは、実は苺鈴の方。 小狼の手伝いをしたいと思っているのに、魔力がないからそれができないと言うことに、苺鈴は悩み続けていた。

明かりを消した後、苺鈴はさくらに雪兎のことを訊き、さくらは雪兎に一目惚れしたという。 反対に、さくらが苺鈴に小狼のことを訊くと、苺鈴は自分の話を聞かせる。 苺鈴は小さい頃から、小狼と一緒に武術の勉強をしていた。 小狼はいつも真面目で、話さなければ、笑いもしないので、最初は苺鈴も小狼が苦手だった。 ある日、カゴから小鳥が逃げ出して苺鈴が泣いていると、小狼は走って小鳥を探しに行った。 そのすぐ後に雨が降り始めたが、小狼は何時間も帰ってこなかった。 小狼は小鳥を見つけて、苺鈴の元に小鳥を戻してくれた。 この時初めて、苺鈴は小狼の中の優しさに気づき、いつの間にか小狼に恋するようになっていた。 その時、さくらはクロウカードが活動している気配に気づく。

活動しているカードはツインのカードで、街中のものを二つに増やしている。 ツインは二つの体を持ち、封印するには、まったく同時に二つを倒さなければならない。 さくらと小狼はそれぞれを攻撃するが、その試みもうまくいかない。 さらに、同時に攻撃しようと合図を送るが、それをツインに気づかれ逃げられてしまう。 さくらは、小狼と苺鈴は小さい頃から一緒に修行しているから、合図をしなくても同時に動けて、同時にツインを倒せるかもと言う。 さくらの思ったとおり、小狼と苺鈴は、まったく同時に、飛び、宙返りをし、攻撃をして、まったく同時にツインを倒してしまった。 それでさくらはツインを封印でき、封印されたカードは小狼と苺鈴のもとに飛ぶ。 最後に小狼は、今まで苺鈴を邪魔だと思ったことはないと言い、苺鈴は安心する。

次の週、さくらと知世と小狼は、空港に苺鈴を見送りに来ている。 偉 (ウェイ) は苺鈴を香港まで送り届けることに。 気分を取り戻した苺鈴は、笑いながらさよならを言って日本を発つ。

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