さくらは世界中のお城を紹介したテレビ番組を見るのが好きで、城に住むことを夢見ている。 桃矢は、そんなさくらをお姫様ってガラではないと言ってからかい、さくらは怒る。
ある日、知世は手作りのアップルタルトを持って、さくらの家にやってくる。 さくらにびったりのバトルコスチュームを作るため、知世はさくらのサイズを測る。 さらに、手持ちしたバトルコスチュームをさくらに着せてみると、さくらは不思議の国のアリスのようないでたちになる。 ちょうどその時、クロウカードがさくらの家に飛び込み、さくらはその気配に気づき、気配をもっとも強く感じる藤隆の部屋に入る。 小さな精霊がさくらに飛びつき、さくらは悲鳴を上げる。 さくらは気づくと小さな姿で部屋の中に倒れていた。 次の瞬間に、風が吹き、ケロと知世が来る前に、さくらは窓の外に飛ばされる。
家の外に飛ばされた小さなさくらは、立て続けに、ネコとカマキリに追いかけられ、食べられそうになる。 さくらが壁を登って浴室も窓に上がると、リトルのカードがさくらを見て笑っている。 さくらは、水で満たされた浴槽に飛び込む。
ところが、桃矢が雪兎を連れて帰ってきたので、知世は二人に本当のことを悟られないようにする。 知世は二階からアップルタルトを持って来ると言って、ケロを部屋から出す。 その時、さくらはリトルを追いかけて家の中を走っていたが、ようやくケロに会うことができる。 さくらはケロの背中に乗ってリトルに突進し、もとの大きさに戻り、リトルのカードを封印する。 その冒険をとおして、さくらは、大きな家がこりごりだと思うようになった。
さくらが買い物から戻ってくると、桃矢は雪兎に髪を切ってもらっている。 ラッキーなことに、さくらも雪兎に髪をそろえてもらう。 その後、みんなで掃除を始める。 ちょうどその時、さくらによく似た子が街を走り回り、店頭のぬいぐるみをバラバラにしたり、 文具立てをひっくり返したりと、悪さをしていた。
翌朝、さくらの友達は、さくらにそっくりの子が悪さをしていると言い、苺鈴はさくらに違いないと思っている。 放課後、さくらが知世とアイスクリームを食べている時に、さくらに似た子は悪いことをしている。 自分に似た子が悪さをしているとケロに言うと、ケロはさくらにクロウカードを使った占いのしかたを教えてくれる。 占いによると、既にさくらがカードを集めていることを知っているクロウカードがいて、 悪さを働いている者の正体はシャドウとウォーティとイリュージョンから連想できる者で、 フラワーから連想できる者を狙っていると言うことだった。 さくらは、なんとなく、桃矢に危険が迫っていることに気づく。
ちょうどその時、さくらにそっくりの子は桃矢を林の中に連れ込んで、林の中でなくしたものがあると言っている。 気配を感じるままに、さくらは林に入るが、林の中のよくない気配によって、さくらは攪乱され、何もわからなくなる。 運良く、そこに、クロウカードを探していた小狼がやって来たので、 さくらは羅針盤を使って桃矢を捜してほしいとお願いする。 その時、桃矢は崖から落ちて、歩けないほどひどく足をひねっていた。 それでも、桃矢は怒りもせず、やさしくするので、さくらのそっくりさんは自分のやったことを深く反省する。 さくらはフライで崖を降り、その子の前に現れる。 クロウカードでありながらも、呪縛のカードも攻撃カードもまったく効かない。 その子は特殊カードで、封印するために、さくらはその正体に気づかなければならない。 反省しているその子は、さくらの動きを真似て正体を知らせようとしている。 その子の正体は、シャドウとウォーティとイリュージョンから連想できるもの、ミラーのカードだった。
二度とカードが悪さをしないよう、さくらはクロウカードを残らず捕まえようと決心する。
慌てて家に帰る途中、さくらは道の真ん中にいるネコにつまずきそうになるが、きれいな女の人がさくらの手をつかんで、助けてくれた。 その人は、「また会いましょう。」 と言って去っていく。
次の日、さくらのクラスに観月先生という代わりの算数の先生が来たが、それは、さくらが前の日にあったきれいな女の人だった。 小狼は、観月先生に強力な力を感じ、疑いの目で見ている。
月峰神社のお守りは、特に恋愛に効くと奈緒子が言うので、さくらは知世と一緒に月峰神社に寄る。 そこで苺鈴と小狼に会うが、さくらと小狼は不思議な気配を感じ、同時にどこからともなく鈴の音が聞こえる。 続いて、神社に不思議な迷路が現れ、四人は巻き込まれてしまう。 とても不思議な迷路で、片手を壁について歩いても出口が見つからない。 さくらがフライを使うと壁は高さを増し、ソードで斬っても壁はもとに戻る。 そして、怒ったかのように、迷路は地震のような揺れを起こし、ますます複雑になる。 気づくと苺鈴は違う場所に移され、空間がねじ曲げられているので、小狼の魔法を使っても苺鈴をみんなのところに連れて来ることができない。
その時、さくらが帰ってこないことを心配した藤隆は学校に電話して、さくらが帰った時間を訊いていた。 桃矢は自転車に乗ってさくらを探しに行く。
三人はトンネルの中を歩いている間に苺鈴を見失っていた。 驚くことに、観月先生が苺鈴を連れてきてくれて、壁を壊して、外に行く道をつくった。 さくらがやった時とは違い、壁がもとに戻らないので、みんなは外に歩いて出て、 さくらは無事にメイズのカードを封印する。 そのとき、桃矢が神社にやって来て、観月先生の顔を見て驚く。 既に観月先生のことを知っているようだった。
さくらは東京タワーとクロウカードの夢を見ているが、今回は東京タワーに他の人が立っているのを見る。 さくらは朝早く目が覚め、早く家を出て学校に向かう。 さくらは寄り道をして月峰神社に立ち寄ると、掃除をしている観月先生に会い、さらに、雪兎もその場所にやって来た。 さくらと雪兎は境内の掃除を手伝う。
その夜、観月先生が神社の御神木を見ていると、強力な魔力が樹の上に現れ、渦を巻き出す。 その力は強力で、寝ていたケロを起こしてしまう。 さくらとケロは気配をたどって神社に来るが、小狼も一人でやって来る。 しかし、気配は既になくなっていたので、ケロはジュースを買いに行く。 さくらと小狼は御神木の枝に座って話をするが、小狼が木から離れると、さくらはその桜の樹に飲み込まれてしまう。
気づくとさくらは桜の樹の前にいたが、花が咲き乱れている。 誰かが来るのに気づき、さくらは樹の上に飛び上がる。 さくらは過去に来ていた。 ちょうど桃矢と観月先生が初めて会った頃、三年前の世界に。 観月先生は桃矢の学校に来た教育実習生だった。 二人は一年間つき合い、ある晩、留学すると言って桃矢のもとから去る。 その様子をさくらは樹の上から見ていたが、観月先生はそのことに気づいているようだった。 次の瞬間、まわりが目もくらむほどに輝く。
さくらは現在に戻された。 ちょうど、小狼がリターンのカードが操作している時間に作用するようにタイムのカードを使ったからだ。 リターンのカードは御神木と一体化して十分な力をつけて、さくらを過去に送ったのだった。 さくらがカードを封印すると、リターンは小狼の手元に飛んでいく。