さくらは東京タワーとクロウカードの夢を見るが、ビルの上に立っているのは、さくらではなく 中国服を着た男の子。 さくらはうなされ、ケロがさくらを起こす。 その夢は予知夢かもしれないと、ケロは言う。
学校で驚くことがあった。 さくらのクラスに香港からの転校生が来たが、夢で見た男の子にそっくり。 名前を李小狼といって、さくらがクロウカードをもっていることに気づいていた。 小狼はさくらを校庭に呼び出し、クロウカードを奪おうとするが、桃矢が助けに駆けつける。 桃矢と小狼がケンカしようとした時、雪兎が現れ、小狼は赤面して走り去る。
さくらと知世が帰宅する途中、厚い雲が空を覆い、二人は雨宿りのために、公園に入って ペンギン大王の滑り台の下に駆け込む。しかし、雨は降らずに、雷の音だけが響く。 不思議なことに、雷は電気屋さんを追いかけるように何度も落ちる。 そのうち、空は晴れる。
ケロが言うには、李小狼は香港の李家の一人である。 李家は、クロウリードの母親側の親類にあたる。 そのとき、知世が電話をしてきて、不思議な雲で曇っていることを教えてくれる。
さくらと知世は外で落ち合う。 サンダーのカードの仕業だとケロは言う。 さくらはフライのカードで飛び上がって捕獲に向かう。 さくらがよくわからないうちに、小狼が現れ、魔法を使ってサンダーを実体化する。 さくらは小狼の言うとおり、シャドウを使ってサンダーを封印する。 しかし、カード集めは無理だという小狼の酷評に、さくらはすっかり落ち込んでしまう。
さくらは、前の日に小狼にひどいことを言われて、まだ落ち込んでいる。 知世と利佳はさくらを心配して、さくらを元気づけようと、帰り道にファンシーショップにさくらを誘う。 その店で、さくらはハートのブローチ、知世は十字架のブローチ、利佳派遣をかたどったブローチを買う。
その後、さくらは知世と利佳を家に連れてきて、お父さんが作ったプリンを一緒に食べる。 それからすぐに、かったばかりのブローチをつけてみるが、利佳は催眠状態に陥る。 利佳のブローチは剣になり、それをもった利佳はさくらに斬りかかる。 ブローチはソードのカードの仮の姿で、利佳は完全にカードに乗っ取られている。 クロウカードの気配とかぎつけて、ケロが下に降りてくる。 いくら利佳が剣術を知らなくても、ソードに乗っ取られれば剣の達人になる。
さくらは命からがら外に逃げ出すが、友達である利佳を傷つけたくないと言って、攻撃することができない。 さくらは利佳の攻撃から逃げてばかり。 さくらが危なく斬られそうになった時、小狼が攻撃をブロックする。 しかし、さくらは小狼が利佳を攻撃するのを邪魔する。 ところが、さくらはイリュージョンのカードを使って利佳の注意を引きつけ、利佳の手元からソードを奪い、ついに封印してしまう。 すべて片づいた直後、雪兎が遊びに来るが、小狼は赤面して走り去る。
翌朝、さくら派遣のブローチの代わりに、自分のブローチを利佳にわたす。 利佳は少し戸惑うが、なにも訊かずに、さくらの親切を受け取る。
放課後、前の日のお礼に、さくらは雪兎にプレゼントをわたす。 それを見て慌てた小狼は、ポケットの中を探し、張り合うように雪兎にチョコレートを差し出す。 知世は笑いながら、小狼も雪兎のことが好きだと、さくらに耳打ちする。
さくらの学校の運動会があり、桃矢と雪兎はさくらを応援し、写真を撮っている。 藤隆は午前中仕事で来れない。 さくらと小狼は、雪兎が応援してくれるから、障害物競走で激しく張り合う。 二人はスタートで飛び出し、他の人のずいぶん前を走るが、 ゴール直前で小狼は雪兎の声援に赤面して転び、さくらが一着に。
お弁当の時間に藤隆が遅くなったと言って走ってくる。 それでさくらはすっかり喜ぶ。 藤方が桃矢と雪兎と一緒にゴミを捨てに言っている間に、知世の母親、園美が登場する。 自分の知っている人にそっくりだと、園美はさくらのことをいう。 藤隆が戻ってきた瞬間、藤隆を知っていた園美はショックを受ける。 園美は、藤隆と撫子の結婚に猛反対した張本人で、今も藤隆をよく思っていなかった。 それで、園美は藤隆に、父兄100メートル走で戦うことを申し出る。
父兄100メートル走が始まり、かつて国体に出たことのある園美は前に飛び出すが、 藤隆はそれをあっさりと抜き去る。 競走の間、不思議な花びらが降り注いできた。 花びらが深く積もり、さくらと知世はフライのカードで飛び上がり、クロウカードの仕業だと疑う。 小狼もクロウカードの気配に気づくが、山崎に邪魔されて現場に行くことができない。 校舎の上でダンスをしているフラワーのカードを見つけ、さくらは封印する。 その間に、花びらをかき分けながら、藤隆は一着でゴールする。
園美は気にくわないことをすべて藤隆に食ってかかり、知世は、フラワーのカードで二人に花をあげるように、さくらに言ってみる。 手に落ちてくる花をとって、園美は落ち着き、さいごに二人で撫子のことを話す。
何かの理由で知世はさくらを家に招待してくれたので、さくらはケロをカバンに入れて連れて行く。 お城のような、知世の家の大きさにさくらはビックリ。 知世の部屋も当然巨大で、中には上映設備があり、撮影したさくらを観て楽しめるようになっている。 その時、園美が部屋に駆けつけ、さくらが来ると聞きつけて (自分が社長をしている) 会社から急いで帰ったという。 園美は、さくらと知世を庭に連れだし、そこでお茶を飲みながら話をしようと誘う。
お茶とケーキを楽しみながら、園美はさくらに撫子の話をいろいろ聞かせてくれた。 さくらは、藤隆が自分の話をしてくれないから、藤隆の話が聞きたいとお願いする。 藤隆は、撫子を好きな人からすると、本当にいやな人で、それは、藤隆が撫子の愛を独り占めし、 藤隆が欠点のない完璧な人間であるからだと、園美は言った。 その言葉を聞いて、さくらは嬉しくなる。 次の瞬間、会社から園美に電話があり、さくらと知世は部屋に戻る。
さくらが招かれた理由は、知世と園美の宝箱が開かなくなったからだった。 ケロは箱の中にクロウカードの気配がすると言う。 杖でたたいてみると、魔力で杖が弾かれ、それで、大切なものを守るシールドの仕業だとわかった。 さくらがソードを使って魔力を斬ると、シールドが実体化し、さくらはシールドを封印する。 すると、宝箱が開くようになった。 その時、園美がやってきて、開いた宝箱を見て喜ぶ。 中に入っていたのは、撫子の結婚式のブーケで、撫子の好きなさくらの花。 さくらの名前のもとになった花である。
園美は、さくらのために腕を奮って夕食を作ると言って、さくらを部屋から連れ出し、知世は宝箱に鍵を掛ける。 知世は箱の中に、初めてさくらと会った日にさくらからもらった消しゴムを入れていた。