Lights, Camera, Vanish!

このエピソードは、CCS 第65話 「さくらと雪兎と消えゆく力」 に対応します。 タイトルは、映画監督が出しそうな指示 “Lights, camera, action!” (照明、カメラ、アクション!) をもじったタイトルです。 言うまでもなく、その指示とは、最初に 照明をつけて、次にカメラを回し、それから、役者の演技をスタートさせる ということですね。 で、タイトルの最後の単語 vanish は 「消えろ」 という 意味です。

あらすじ

買い物帰りに公園から桃矢 (Tori) の声が聞こえたので、さくら (Sakura) は中を 覗いてみる。 そこにいた桃矢と雪兎 (Julian) がケンカをしていると思い さくらは二人の間に立つが、それは桃矢のクラスが映画の撮影をしている 現場だった。 意外にも監督をしていた奈久留 (Ruby) が、さくらに 映画に出るように言う。
CCSでは、奈久留さんがさくらちゃんに映画に出るように言った時、 さくらちゃんと桃矢くんが同時に 「ほええ!」 っていうシーンがありましたが、 CC ではそんなシーンはカットされています。

次の日、さくらが映画に出ると聞いた知世 (Madison) は嬉しく思う。 さくらが言うには、その映画は推理小説で、桃矢が刑事役、雪兎が殺人犯の役、 そしてさくらが雪兎の妹役である。 しかし、桃矢のクラスは、映画の設定に ふさわしい屋敷を探しているとのこと。 すでにさくらの衣装は用意されていたので 知世はがっかり。その代わりに知世がさくらの ヘアメイクをしても大丈夫かを確認してみるとさくらは言う。

その夜、さくらは居間で桃矢と雪兎と一緒にお茶を飲みながら 台詞の練習をしている。 お茶がなくなったのでさくらは台所に お茶を注ぎに行く。 突然、雪兎が疲れたように振る舞い、どうすべきか桃矢が 言おうとすると、さくらがお茶を持って戻ってきた。 入れ替わるように 桃矢はクッキーを取りに台所へ。 さくらは雪兎の右肩が透明になっているのを見て 息を呑む。 数回瞬きをすると雪兎の肩が普通に戻っているので、 気のせいだったとさくらは思う。

ちょうどその時、エリオル (Eli) は映画の古い屋敷として自分の家を使っても良いと 奈久留に言っている。 エリオルが許可してくれると思っていなかった奈久留は 喜ぶ。 ルビー・ムーン初監督作品だから、断る理由はないとエリオルは 付け加える。 ユエの仮の姿が終わりを迎えようとしていることを知り、 エリオルは計画を実行しようと考えている。

エリオルの家での撮影の日、さくらは非常に緊張している。 緊張をほぐすために、エリオルはさくらを部屋の中央にある椅子に 導く。 椅子に座ると、さくらはその椅子からクロウ・リードの気配が することに気づく。 この椅子は、何年も前からその場所にあったと エリオルは説明する。 それからすぐに撮影が始まる。 緊張していたものの、さくらは無事に演技を終えた。 奈久留はさくらの 演技が良かったと褒める。 さくらの出番もすべて終わり、さくらとエリオルを 含むクラスメートたちは庭に歩いて出る。 その時、屋敷の3階では最後のシーンの 撮影が始まろうとしている。 そのシーンの中で、雪とがバルコニーに走り出て、 手摺に手をつく。 雪兎の体が消えかかっていくのを見ながら、奈久留は 邪悪な笑みをうかべている。 驚くことに、気を失いながら雪兎が バルコニーから落下する。 桃矢は反射的に飛びついて、雪兎の手首をつかむが すぐに手元が滑って雪兎は落下。 ギリギリのところで、さくらは ウィンディのカードを使って、雪兎を空中で静かにキャッチできた。 本当に危ないところだった。 桃矢はバルコニーから木に飛び移り、 幹をつたって地面に降り、雪兎の様子を見る。 もはや、雪兎は消えそうな 状態である。
うわぁ、Julian が消えて行くのを見ながら邪悪な笑みを浮かべる Ruby は結構、不気味です。

エリオルに案内されて、桃矢は雪をベッドに寝かし、部屋に二人きりになる。 雪兎が目を覚まし、桃矢が何をすべきか言おうとすると、 例によって奈久留が邪魔をしにくる。 この時ばかりは、桃矢も堪忍袋の緒が切れ、 奈久留を部屋から追い出し、部屋に鍵をかける。 桃矢が雪兎に正体を 現すように言うと、ついに目の前にユエが登場する。 桃矢はユエを助けるために 自分の力をすべて与える覚悟をしていた。 しかし、力がなくなるとさくらの身に 危険が迫っていることに気づかなくなる。 それだけが不安なことである。 ユエは、さくらを守ることが守護者としての任務であるといって、桃矢を 安心させる。 桃矢の力をユエに移すのは短い時間で完了した。 それとともに、 桃矢は意識を失う。 二人の会話は、さくらがドアのすぐ外で聞いていた。 自分の力が足りないばかりにユエが消えかかっていたことを知って、 さくらは申し訳ない気持ちで泣いている。 クロウ・リードが創ったカードと 守護者を守るのは、さくらのような女の子には厳しいほど多くの力が必要だから 無理のないことだと言って、ユエはさくらを慰める。
CCS と違って、Ruby は Tori の力を取ろうとはしていなかったようです。 あくまでも、Tori の力が Yue に渡されるのを邪魔していただけ。

帰宅したさくらは、桃矢がクロウカードや守護者のことにすべて気づいていたと ケロ (Kero) に言う。 桃矢に知られていたことに驚いたが、 桃矢の力をユエに渡したことには、ケロは驚ていない。 ゆえを守るためさくらが 無理をするのではと心配したケロは、あえて、さくらに力が足りないことを 黙っていたのだ。 ケロは、最後の審判の時にさくらが、主でなくお友達に なりたいと言っていたから、自分がさくらを助けるのはあたり前のことだと 言ってさくらを元気づけようとする。

いちゃもん



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